特色
平成5年6月、地域における唯一の公立総合病院である当院に新設されました。精神疾患の治療だけではなく、院内ではコンサルテーション・リエゾン精神医学の実践を通して、また院外では保健所等における精神衛生相談や啓蒙活動を通して、幅広い精神医療の地域定着に取り組んでいます。
スタッフ紹介
職 名 | 氏 名 (ふりがな) |
専門分野 | 認定・専門医 |
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診療部長 | 横川 新二 よこかわ しんじ |
精神科一般 内因性精神疾患 器質性精神障害 |
精神保健指定医 日本精神神経学会(専門医・指導医) 日本総合病院精神医学会 (一般病院連携精神医学専門医・指導医) 医師臨床研修制度(指導医) |
診療実績(症例数等)
平成5年6月、地域における唯一の公立総合病院である当院に新設されました。
精神疾患の治療だけではなく、院内ではコンサルテーション・リエゾン精神医学の実践を通して、また院外では保健所等における精神衛生相談や啓蒙活動を通して、幅広い精神医療の地域定着に取り組んでおります。
一日の平均患者数は20人ほどで、年間の延べ外来患者総数は5,000人です。
疾患としては、うつ病および不安障害の方が大半を占めています。特徴としては、総合病院ならではの利点を生かし、特にその医療機器【CT、MRI、SPECT、EEG】を治療に役立てています。
入院設備等が不備なため、外来治療のみとなっています。そこで、一般的な薬物療法や精神療法に加え、心理教育(サイコエデュケーション)を治療の柱に加えています。
心理教育とは、精神障害の原因・症状経過・治療法・予後などについての情報を患者のみならず家族にも提供し、患者の精神状態を客観的に理解してもらうもので、家族を含め包括的体系の中で治療を推進していきます。それにより、本人および家族の精神疾患に対する構えや理解が深まり、このこと自体が極めて治療的であると同時に、最近では精神障害の再発防止にも役立っていることが実証されています。
~トピックス~
他の身体疾患の治療成績が伸びているにもかかわらず、平成11年わが国の男性平均寿命が戦後初めて低下しました。この原因は、昨今の社会世相を反映した自殺者の激増(年間3万人、その70%が男性)によるといわれています。それに呼応して、「うつ病」になられる患者さんが急増しております。
以下に掲げる症状のうち、今のあなたに当てはまる(これまで経験したことのないような)症状はありませんか?
- 01. 連日2週間以上、十分な睡眠がとれない(特に入眠後数時間で覚醒し、その後眠れない)
- 02. 朝起きたときの気分が一番憂うつで、夕方には多少改善する傾向がある(日内変動)
- 03. 食事がおいしくなく、胸のあたりに表現しようのない重苦しさがある
- 04. そばに誰かいないと無性に寂しく、また不安でいたたまれない
- 05. 同じ場所にじっと落ち着いていられず、そわそわと動き回ってしまう
- 06. 医者からは「どこも悪くない」と言われているが、繰り返しある身体症状が出現する
- 07. 身体的に疲れ易いばかりでなく、気力が全くわかず、また何をしても面白くない
- 08. 考えが一向に進まず、集中力や記憶力が極端に落ちたように感じる
- 09. 「自分は情けないやつで、弱くてどうしようもない人間だ」と自分卑下してしまう
- 10. ふと、「いっそ死んだ方がまし」との考えにとらわれてしまう
これらの症状が複数認められた場合、「うつ病」に罹患している可能性があります。
「うつ病」は、早期の治療により改善する脳の病気(神経伝達物質のアンバランスに基づく精神機能の失調)です。
また、放置してゆくとさらに進行していく場合があります。仮に少しでも「うつ病」が疑われたら、なるべく早いうちに最寄の心療内科、神経科、精神科にご相談されることをお勧め致します。