ホスピスケア認定看護師 津金沢 理恵子 |
「ホスピス」という言葉をご存知ですか? 少し前までの医療は、病気を治癒させることに専念するあまり、治癒できない場合の対応やつらい症状への対応が考えられていませんでした。そのため、たとえば症状の進行したがん患者様の何割かが直面する激しい痛みやつらい症状、心の不安に対しては限界がありました。このような状況におかれた患者様の痛みや不安を、何とかやわらげてあげたい・・・。この思いからホスピスが誕生したのです。本格的には1967年にイギリスではじまりました。群馬県内では、国立療養所西群馬病院に緩和ケア病棟(ホスピスと同義)があります。 「ホスピスケア」「緩和ケア」とはどのようなケアなのでしょうか? ホスピスにおいては 患者様のもつからだの痛みをやわらげる 心の不安をやわらげる ふだんの生活を少しでも快適にすごせるようにお手伝いする 患者様と痛みを分かち合っているご家族の方の不安などにも耳を傾ける などのケアが行われています。このようなケアを「ホスピスケア」「緩和ケア」と呼びます。(ホスピスケアと緩和ケアはほぼ同義です。ここでは、緩和ケアで統一します。)緩和ケアは患者様やご家族の方と話し合いながら、患者様が一番自分らしくいられるように支えるケアなのです。 公立富岡総合病院でも緩和ケアを受けられます。 緩和ケアはホスピスや緩和ケア病棟に限って受けられるものでは決してありません。公立富岡総合病院においても緩和ケアが受けられます。更に希望される方(患者様やご家族)は次のような緩和ケアが受けられます。 入院されている患者様やご家族は、緩和ケアの専門チーム(緩和ケアチーム)による 緩和ケアが受けられます。緩和ケアチームは専門の医師とホスピスケア認定看護師か ら構成されています。詳しくは主治医・看護師にお尋ねください。 ホスピスケア認定看護師とは緩和ケアに熟練した看護師のことで、1年間の研修を終了 した後に日本看護協会の定めた諸審査を通過して認定されます。今年度には、群馬県 内に計3名のホスピスケア認定看護師が誕生する予定です。 外来に通院されている患者様やご家族の緩和ケアに関する相談にもホスピスケア認定 看護師がお受けしています。希望される方は外来看護師にお尋ねになるか、情報サー ビスセンターに直接お越しください。 |