内科医長 永井 隆 |
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1.成人病から生活習慣病へ 成人病:加齢に伴って罹患率が上昇する疾患群を指します。 (根底に老化はやむを得ないという考え方があります。) |
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などに対し集団検診を進め早期発見・治療を柱としていました。
以上よりかなり多くの疾患の生活習慣がその発症に関与することがわかります。かつて成人病と言われた高血圧症、高脂血症・糖尿病は小児でも増加してきました。これらが進行すると脳血管障害や虚血性疾患を併発することになります。 2.高血圧症・高脂血症・糖尿病の疫学 1995年:高血圧症(血圧が140/90mmHg以上) 3400万人 高脂血症(総コレステロールが220mg/dl以上) 2400万人 1997年:糖尿病(空腹時血糖が126mg/dl以上) 690万人 3.高血圧症・高脂血症・糖尿病の関連
4.生活習慣の改善の重要性 食事の面から: 塩分摂取量の増加は高血圧症の進展に関与するわけですが、最近の食生活の問題点はコンビニや外食産業の氾濫による動物脂肪摂取量の増加です。これにより体内に内臓脂肪が蓄積されることになります。内臓脂肪を貯えた脂肪細胞から3.の病名を引き起こす物質が産生されます。最近、アメリカでは砂糖の摂取量の増加が問題となっていますが、これも体内の内臓脂肪として蓄積されることになります。 運動不足の面から: 自動車保有台数の増加に伴う運動不足は体内の内臓脂肪蓄積をもたらすため、やはり(3)の病名を引き起こすことになります。 |