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勤務医生活30年を振り返って 診療副部長 小林 敏彦 私は今年大学卒業30年目を迎え、勤務医として整形外科の診療に当たっています。 公立富岡総合病院に赴任して12年経過し、近隣の病医院の紹介もあって、専門である股関節手術のうち人工股関節に限れば300件以上になりました。こうした経験を生かして、現在では先輩医師として若手医師を育成する立場になりました。彼らのひたむきな姿を見ていると、駆け出しの頃の自分が思い出されます。 当時のことを振り返ってみますと、大学研修医時代には人工関節の手術のあった日は深夜まで残り、出血性ショック(大量出血による症状で、生命に危険が及んだ状態)を見過ごさないように血圧測定と血液検査を行い、深夜の輸血も度々行っていました。今ではとても考えられないことですが、夜間の血液検査は、自ら吸引チュ−ブをくわえて採取した血液を吸引しなければならず、時々誤って口の中に吸いこんでしまうこともありました。現在は機械で行われていますが、このような危険な行為も、当時は当たり前のように行われていました。日中の通常診療に加え、2〜3回/週の当直も行っていました。今思い返してみると非常にハードな生活でしたが、20代半ばの体力と一人前の整形外科医になるために、何とかこなしていたように思います。基本給は家賃を払うとほとんど残らない程度と記憶しています。 その後、県内各地の病院と大学病院の勤務を経験し、入局3年目で人工関節の学会に発表の機会を与えられました。しかし、十分準備したつもりで臨んだのですが風邪による体調不良と緊張で質疑応答がうまくいきませんでした。それを恩師(主任教授)に助けていただいて乗り切ったことを鮮明に覚えています。 以上のような経験を重ねながらも、当院赴任前の数年間は教授指導の下に大学の股関節手術を任せていただき、大変自信になりました。後輩医師に手術を任せることは、手術技術の伝承と発展のために必要ですが(もちろん患者さんの理解と協力があってこそですが)、同時に勇気と忍耐も必要であり、教授や先輩医師のご配慮に大変感謝しています。 「勤務医不足」、「医療崩壊」といった医療現場の状況が、メディアを通じて盛んに取り上げられるようになりました。高齢化が進み、長寿社会となり、身体の悩みを抱えた患者さんも増えています。しかし周辺の整形外科勤務医は年々減少し、当院整形外科もスタッフの確保に苦心しております。現状は苦しいですが、手術技術の向上に努めると共に、当院で手術をされた患者さんが安心して生活できるようにアフターケアも充実させたいと考えています。人並みに老化現象を自覚する身となりましたが気力、体力の続く限り診療に努めたいと考えています。今後とも宜しくお願いします。 2009年春 45号 |
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2009年春 45号 |
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外来看護マネジャー 萩原 利津子 |
当院の外来は17の診療科が5ブロックに分かれ、月曜日から金曜日まで午前中は主に一般外来、午後は専門外来を行い、症状により救急室で診察しています。各診療科の医師と共に、保健師、助産師、看護師、視能訓練士、歯科衛生士が勤務し、1日平均950人程度(平成19年度)の患者様の診療を行っています。また、各診療科以外に放射線科、血管撮影室、内視鏡室で専門的な検査・処置・治療の介助を行い、中央処置室では主に注射や検査説明、日帰り手術患者様の対応、点滴室では特殊な検査や処置、点滴、入院の待機など、『患者様の安全』をモットーに看護しています。 当院は地域中核病院として24時間体制をとっています。夜間・土・日・祭日に関係なく、救急依頼された方は全て受け入れる方針ですので、当院の医療圏だけでなく高崎市、安中市、吉井町、遠くは上野村などからも多くの方が受診されています。そのため、夜間や休日にも緊急時に必要な専門的な検査や治療が速やかにできるように外来スタッフ呼び出し体制をとり24時間対応しています。 また、当院の平均在院日数が短い為、病棟と連携をとり退院後も外来で処置やケアを継続できるように取り組んでいます。地域の医療・福祉との連携も重要であり、地域医療連携室にも外来スタッフが兼務して、在宅人工呼吸療法の患者様の訪問看護やMSWと共に退院支援を行っています。 これから益々当院に対するニーズは高くなり複雑になって行くと思われます。外来スタッフ一同、外来受診される方々の声を大切にしてニーズに応えられるよう努力して行きたいと思います。 |
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さる平成21年3月24日に、日本光電富岡支社ヘリポートにおいて、防災ヘリの飛行実演訓練が実施されました。当院からも医療スタッフが参加しました。防災ヘリは、玉村町にある群馬ヘリポートに常駐していて、病院からの要請を受けて、出動します。重症の患者さんを、迅速に専門医療機関に搬送します。 |
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