2007年冬お元気ですか 第36号 2007年1月 |
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技術部副部長兼技師長 山崎敏明 |
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現在、医療における超音波診断装置また超音波洗浄装置等、超音波を用いた機器は |
日常生活に深く浸透しています。その歴史は、1880年、フランスのCurie兄弟による圧電 |
効果の発見に始まります。しかし、光と同様指向性が鋭く、音響的性質が異なる境界面 |
での反射をする超音波の特性を利用して、その実用化に成功したのはそれからしばらく |
してでした。 |
第一次世界大戦中の1917年フランスのLangevinが潜水艦探知用ソナーの開発に世界で |
はじめて成功しました。これが超音波機器の第1号となり次いで魚群探知機、さらには金 |
属中の小さな傷やひび割れを見る金属探知機等が作られました。 |
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その後日本では、1950年に田中憲二(日本人)が脳内の腫瘍の描出に成功し、1954年 |
には胆石の抽出にも成功した。しかし現在のような実用機の機器の登場は1975年になっ |
てからでした。 |
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私も超音波に携わりはじめたのがこの頃でした。当時は産婦人科領域の超音波検査 |
が主で、児頭計測や前置胎盤など胎児の異常を見つける事でした。装置も今のように |
一断面を一度に記録できず、断面を1本の走査線で描くという感じでした。モニターも |
米軍用のジェット戦闘機のレーダーを使用した機器でした。胆石は2cm位のものでない |
と描出できませんでした。 |
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それが今は、頭から足の先までほとんどが検査できる様に |
なり、肝腫瘍では、5〜10mm位のものまで見る事ができ |
ます。胆のうポリープにおいては3mm位とかなりの解像度 |
があがり様々な病気の初期発見に活躍しています。 |
超音波の長所は侵襲性がなく、何度でも実施でき、患者様 |
に苦痛を与えない事です。短所は機種や操作者の能力、 |
空気の影響を受け、同一病変でも一様に描出され判読 |
されない事です。 |
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当院では、国内では最先端の機種が設備されています。また臨床検査技師も経験歴 |
20年以上のスタッフがそろっています。このような環境の中で日々研鑚をつみ安全で |
確実な検査が提供できるようにこれからも努力していきたいと考えています。 |
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2007年冬 36号
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薬剤師 今井拓朗 |
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運命の朝が来た。祭りの朝だ。近隣の人間ならばだれもがそれを知っている。 |
その名も『富岡祭り』である。公立富岡総合病院は参加団体の中でも最大の人数を |
誇り、また、踊りに対しても当日朝まで最終チェックを入れるという徹底ぶりであった。 |
特に私は恵まれた(?)体格のためか、最前列という栄誉に預かり踊りにも一層気合 |
が入ったのであった。 |
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晴天に恵まれた中、昼は国道を、夜は山車を囲んで踊りながらの練り歩き。 |
男性陣は低く腰を落としての踊りになるので日頃なまりきった足腰にどんどん余裕が |
なくなっていくが、そんな中でも独特の祭り囃子を聴いていると、自分の育った町、そ |
の懐かしさが自然とこみ上げてくる。郷土愛と呼ぶのだろうか、やはりここが自分の生 |
まれ育った町なんだなぁ等と頭のどこかで妙に納得している。そんな風に感じた人達 |
が、きっと今までもこれからも大勢いて、そうやってこの祭りは続いて行くんだろう。 |
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富岡祭りの意味、楽しさを今までとは違う側面で感じた一日だった。 |
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ちゃりちゃりおちゃり〜♪ ちゃりおちゃり〜♪ |
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2007年冬 36号 |
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二輪部は2006年4月に設立した新しい部です。部員数はまだ14名と少人数ですが、 |
2006年シーズンは3回のツーリングを行いました。 |
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記念すべき第1回ツーリングは5月に上野村/猪豚焼肉・日帰り温泉ツーリングを行い |
ました。当日はあいにく曇りのち雨で、途中カッパを着用することになりました。 |
ルートは吉井〜藤岡〜鬼石〜神流町と走り、お昼に上野村のJAで特産の猪豚焼肉を |
食べました。 |
以前にも食べたことがあったのですが、肉厚で |
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ありながら柔らかい歯ごたえで、ジューシーでコク |
のある味はここの肉ならではで、何回食べても |
食べ飽きません。その後、できたばかりの「しお |
じの湯」へ行きました。できたてということもあっ |
てか、とても綺麗な温泉で、雨で冷えた体を温め |
ることができました。休憩所は食事もとることが |
でき、ゆっくりとすごすことができました。 |
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第2回ツーリングでは7月に富士五湖周遊ツーリングを行いました。天気は晴で絶好の |
ツーリング日和となりました。 |
ルートは佐久〜清里〜甲府と南下し、富士五湖のうち精進湖、本栖湖、西湖、河口湖を |
周りました。湖の周辺は新緑が素晴らしく、葉と葉の間から注ぐ光は美しく、まさに心が |
洗われるようでした。 |
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第3回ツーリングでは10月に日光紅葉狩りツーリングを行いました。天気は秋晴れとな |
りました。ルートは50号線から大間々町〜日光と北上しました。やはり紅葉シーズンとい |
うこともあり、観光客でいっぱいでしたが、いろは坂、華厳の滝、中禅寺湖、竜頭の滝 |
などを巡り、色鮮やかな紅葉で素晴らしい景色を堪能することができました。 |
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二輪部は安全を第一に、交通マナーを守り、人と自然にやさしい運転を心がけ活動し |
ています。また災害時などのボランティアにもバイク隊として積極的に参加をして、社会 |
に貢献できたらと考えております。 |
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安全第一! |
交通マナーを守ろう! |
人と自然に優しい運転! |
社会に貢献しよう! |
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2007年冬 36号
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当院は、地域中核病院として、より良い病院を目指しています。 |
そこで、入院患者様を対象に平成18年10月17日(火)から平成18年10月30日(月) |
の2週間、外来患者様を対象に平成18年10月17日(火)1日間、アンケートをお願い |
しました。そして次のような結果となりました。 |
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1 入院・患者満足度調査結果報告
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平成17年度と平成18年度を比較しますと、各職員や設備について、「満足」と「一応 |
満足」を合わせて上記のような結果となりました。すべてがアップするよう、これからもよ |
り良い医療サービスを目指し努めて行きたいと思います。 |
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2.外来・患者満足度調査結果報告
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外来患者様数 785名 、アンケート回収数 324名、 回収率41.3%でした。 |
(女性158人、 男性130人 無回答36人) |
回収率は、平成17年度37.5%でしたので、今回は3.8ポイントと増え多くの患者さまに |
ご協力いただきました。ありがとうございました。 |
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性別では女性55%、男性45%の割合でした。年齢は50代以上の方で7割を占めてい |
ました。当院の選択理由としては、「総合病院だから」とした方が27%、「紹介」が17%で |
した。「紹介」は16年度14%、17年度15%と徐々に増えてきています。「予約・当日受付」 |
別では、8割以上が予約でした。 |
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受付から診療までの待ち時間は、1時間半以内の方が増え、1時間半以上の方が少な |
くなりました。患者さまの感想としては、長いとは思わない方が、4割弱となり、やや長い |
と思う方も増えています。長いと思う方は年々減少して12%でした。 |
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「かかりつけ医の先生がいます」と回答された方が55%で、16年度50%、17年度54% |
と年々増えています。その理由としていろいろご意見をいただきました。 |
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意見内容から病状や待ち時間等の理由により、病院と診療所を選んで受診しておられる |
ことがわかりました。また、診療に対する不満や職員の接遇に対するご意見もいただき |
ました。 |
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各部署の対応は上図のような結果となりました。 |
「とても良い」が平成17年度と比較して、平均6ポイントアップしました。 |
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入院、外来それぞれ患者さまからいただいた貴重なご意見を参考にいたしまして、 |
これから更に全職員が教育や接遇研修などに参加して、より良い医療サービスができる |
よう努力していきたいと思います。 |
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また、日頃お気付きのご意見がありましたら、院内に設置してあります「皆様の声」にご |
意見の投函をお願いします。個人的な回答はいたしませんが、毎月エントランスホール |
の掲示板に回答をさせていただきます。 |
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2007年冬 36号
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病棟保健師 野上 貴代
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3B病棟は、脳神経外科、泌尿器科、皮膚科の混合病棟です。歌って踊れる看護師 |
を目指している横山マネージャーを筆頭に、一人一人個性の強い看護師23名が自分 |
の考える最良の看護が出来るよう、日々努力しています。 |
また牧野副院長を始め、個性豊かな7名の医師が患者様の回復に向け、最善を尽くし |
ています。 |
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上記で脳神経外科と泌尿器科と皮膚科の混合病棟と申しましたが、実際は、内科、 |
外科、整形外科、消化器科、耳鼻科、小児科、婦人科・・・など、ほとんどの科の患者 |
様が入院されます。大部屋ですと、1ベッドの方が泌尿器科、2ベッドの方が皮膚科、 |
3ベッドの方が消化器科、4ベッドの方が脳神経外科、5ベッドの方が耳鼻科、6ベッド |
の方が内科・・・ということもあります。様々な科の患者様と出会え、その都度学ぶこと |
が多く、毎日新たな発見がたくさんあります。 |
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今年度、3B病棟の目標の一つに、「患者・家族の思いを汲み取った看護実践を目指 |
す」があります。多忙な業務の中、患者様やご家族の訴えを十分に受けとめているか、 |
患者様は快適に入院生活を送っているかなど思うことはたくさんあるのですが、 |
実際一人の患者様と関われる時間は限られており、「あのときあぁすればよかった。」 |
など、思い返して後悔することもたくさんあります。この「職場紹介」をお読みになった |
患者様、ご家族の方々、常日頃思うことがございましたらいつでもスタッフにお話しく |
ださい。私達は、よりよい看護・医療を提供したいと考えております。 |
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最後になりますが、3B病棟は、血尿の患者様のお小水がきれいな黄色になったり、 |
脳出血で全く話せなかった患者様がある日突然「おはよう」と話してくださったり... |
人間の治癒力、可能性をとても感じられる病棟です。 |
私は、この病棟で働けることを誇りに思います。 |
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患者・家族の思いを汲み取った
看護実践を目指しています。 |
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放射線科技師長 戸塚 幸雄 |
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PET検査では、どのようなことがわかるのでしょうか。 |
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PETは、悪性腫瘍の性質(悪性度)診断や転移・再発巣の診断、あるいは治療効果 |
判定に有効性が高い検査です。 |
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通常の画像診断(X線CTやMRI、超音波検査など) |
は、腫瘍の「かたちや大きさ」を見る検査です。それ |
に対してPETは腫瘍細胞の「活動性」、言葉を言い |
かえれば、「悪性度」まで知ることが出来ると考えら |
れています。例えば、形は小さくてもPETで悪性度 |
の高いがんであることがわかれば、手術の範囲を広 |
くしたり、あるいは抗がん剤を併用するなど適切な |
治療方針に変更することが可能となります。 |
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また、がんは、離れた臓器に転移したり、いったん治療してもまた再発してくる場合 |
があります。転移や再発がどの臓器に出現するかを予測することは困難であり、従来 |
は可能性の高い臓器に対してだけ、CTや超音波検査などが行われていました。 |
その点、PETは一回で全身を検査出来る、優れた特徴を持っているため、予期せぬ |
ところに生じた転移や再発を、早期に発見出来る検査として期待されています。 |
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さらに、がん細胞は死滅するよりも先に活動性が低下するので、PETを使って放射 |
線治療や化学療法(抗がん剤での治療)の効果判定を、従来よりも早い時期に診断 |
することが可能です。これにより次の段階の治療方針を早く決めることが出来る場合も |
あります。 |
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以上、2回にわたりPET検査について述べてきましたが、少しでも皆様のお役にたて |
れば幸いです。 |
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