|第30号TOP| |
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泌尿器科医長 塩野昭彦 |
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医師となって最初の2年は『臨床研修医』と呼ばれる立場にあり、医師として日常 |
診療でよく見られる疾患や負傷に適切に対応(プライマリー・ケア)できるよう、幅広 |
い基本的な診療能力を身につけるために指導医のもと臨床研修を受ける必要が |
あります。内科、外科、救急・麻酔、小児科、産婦人科などの領域をまわり、その後 |
専門医となってもプライマリー・ケアに適切に対応できる能力を身につけることが |
目的です。 |
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当院でも臨床研修病院として平成16年4月1日からの医師法改正にあわせ初期 |
臨床研修の任を受け、第一期生として2人の臨床研修医を迎えました。先輩医師 |
および看護師を始めとする医療スタッフ、事務スタッフ、さらに一緒に疾患と闘う |
患者さんに育てられ、立派な医師としての成長は期待以上のものです。 |
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今年も昨年に引き続き、第二期生である6人のフレッシュな医師が当院で臨床 |
研修を開始しています。 |
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さらに、当院または群馬大学附属病院などの他の臨床研修病院で一年目の初期 |
研修を終えた5人の研修医が、当院で医師としての知識、技量、人間性を磨きなが |
ら指導医のもと診療に携わり、診療能力の定着と向上を目指しています。 |
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この医師達は必ずや将来の富岡地区やさらに群馬県、日本の医療を担う良医に |
育ってくれることと期待しています。関係者全員の厳しく暖かい指導のもと、その |
育成を成功に導きたいと思っています。皆様のご理解、ご協力を引き続きお願い |
致します。 |
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皮膚科主任医長 渡辺剛一 |
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21世紀に入り皆さんいかがお過ごしでしょうか。毎日の天気予報にあすの紫外線情報 |
が出ています。紫外線対策はしているでしょうか。直射日光は避けるという原則で、天気 |
のよい日に屋外に出るときは帽子をかぶる、日傘をさす、手袋をはめる。スポーツ、ハイ |
キング、旅行等の長時間の外出時は露出部に紫外線よけの化粧品をつけるなどの実 |
行をしてください。 |
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特に晴れの日の朝10時から午後2時までは紫外線が強いのでできれば外出をさける。 |
帽子はつばの大きさが15cm以上の大きい麦わら帽のようなもの、日傘は厚手の黒もし |
くは紫外線防護用の傘、紫外線よけの化粧品は馬鹿殿の白塗りの様に厚くぬり2〜3時 |
間おきに塗りなおすなどをしてください。よくつばの狭い帽子で、レースの日傘、薄く化粧 |
をしている人がいますが、これは女優のオードリ・ペップバーンなどの高貴な人のファッ |
ションで、室内用です。 |
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群馬県で1時間屋外を歩く人は少数ですが、1時間以上自動車に乗る人は大勢いま |
す。自動車に乗ると、窓ガラス越しに直射日光が顔にあたります。特に朝、富岡方面 |
から前橋方面へ通勤するとフロントガラス越しに顔に朝日があたり。夕は夕日が顔に |
あたります。自動車に乗って出かける時は十分に注意してください。 |
天気の良い日の午前10時から午後2時頃までスポーツなどの野外活動のときは厚めに |
紫外線よけを塗って、2〜3時間おきに塗りなおしてください。 |
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今、野球、オリンピック競技の水泳、多くの公式スポーツは屋根つきのドームでしてい |
ます。野球選手が帽子、手袋、アンダーシャツをつけ、目の下にアパッチの様な反射光 |
防止の墨をつけ、ドーム球場で公式戦を行う。これが21世紀のスポーツのあるべき姿 |
です。天気の良い日に屋外で日にあたり、薄着のスポーツウェアーでスポーツをする。 |
これは20世紀の遺物です。いや20世紀も、1960年代までは人間はずっと紫外線を避け |
ていました。 |
農作業時の麦わら帽、虚無僧の顔を覆う笠、木枯らし紋次郎の手甲脚反三度笠、小野 |
の小町の旅姿、大きい笠にたらした布、オードリ・ヘップバーンかシルクレディのファッ |
ション、チャップリンのかんかん帽等、時代、国を超え正式なファッションは日光から皮膚 |
を守る事が基本でした。 |
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20世紀後半に肌を日にさらしたことはオゾン層の破壊とともに人の皮膚の表皮層の破 |
壊を進行させました。紫外線は肌の老化の進行と発がん性のリスクが増します。 |
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21世紀は女性は家では窓からの日差しをさけ深窓に座り、外では小野の小町かオー |
ドリ・ヘップバーンかシルクレディのファッションをして外出しましょう。男性は虚無僧か |
木枯らし紋次郎か忍者のファッションで外出してください。 |
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子供は直射日光を避けるため乳母日傘で大切に育ててください。 |
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2005年夏 30号 |